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出会い系業者は届出必須!インターネット異性紹介事業とは?

投稿日:2017年5月17日 更新日:

出会い系アプリや出会い系サイトの運営には、インターネット異性紹介事業の届出が必要です。

言い換えると、このインターネット異性紹介事業の届出をせず運営している出会い系は、法律に違反している危険なサービスと判断できます。

では、このインターネット異性紹介事業とは一体どんなものでしょうか?

インターネット異性紹介事業とは?

インターネット異性紹介事業とは、出会い系アプリや出会い系サイトのことを指します。出会い系の正式名称が、インターネット異性紹介事業というわけです。

そもそも出会い系は、出会い系サイト規正法という児童による出会い系サイトの利用を防止するための法律によって取り締まられているのですが、その中でインターネット異性紹介事業は次の通り定義されています。

インターネット異性紹介事業の定義

下記は、「インターネット異性紹介事業」の定義に関するガイドラインで中に書かれている、インターネット異性紹介事業についての説明です。

異性交際(面識のない異性との交際をいう。以下同じ。)を希望する者(以下「異性交際希望者」という。)の求めに応じ、その異性交際に関する情報をインターネットを利用して公衆が閲覧することができる状態に置いてこれに伝達し、かつ、当該情報の伝達を受けた異性交際希望者が電子メールその他の電気通信を利用して当該情報に係る異性交際希望者と相互に連絡することができるようにする役務を提供する事業

出典:「インターネット異性紹介事業」の定義に関するガイドライン

やや堅苦しい感じがしますが、出会い系のことを丁寧に説明しているだけですね。またガイドラインの中では、次のようにも説明しています。

これを言い換えると、「インターネット異性紹介事業」とは、次の①~④のすべての要件を満たすものということになります。

  1. 面識のない異性との交際を希望する者(異性交際希望者)の求めに応じて、その者の異性交際に関する情報をインターネット上の電子掲示板に掲載するサービスを提供していること。
  2. 異性交際希望者の異性交際に関する情報を公衆が閲覧できるサービスであること。
  3. インターネット上の電子掲示板に掲載された情報を閲覧した異性交際希望者が、その情報を掲載した異性交際希望者と電子メール等を利用して相互に連絡することができるようにするサービスであること。
  4. 有償、無償を問わず、これらのサービスを反復継続して提供していること。

出典:「インターネット異性紹介事業」の定義に関するガイドライン

ざっくり説明すると、出会い目的の掲示板と連絡が取りあえる機能があるサービスは出会い系とみなしますよ、というところでしょうか。

参考インターネット異性紹介事業の落とし穴!?

連絡先を書き込むことができる掲示板があっても、連絡できる機能がなければ、そのサービスは出会い系とはみなされない為インターネット異性紹介事業の届出は必要ありません。この事はガイドラインにもハッキリと書かれています。

問 サイト開設者がいわゆる返信機能を提供しなくても、利用者が書き込みの中にメールアドレスを記載すれば、「相互に連絡することができる」ことになるのか。

(答)

利用者が書き込みの中に勝手にメールアドレスを記載しても、サイト開設者が「相互に連絡することができるようにする」役務を提供しているとは言えないことから、このようなサイトは「インターネット異性紹介事業」には該当しません。

出典:「インターネット異性紹介事業」の定義に関するガイドライン

インターネット異性紹介事業の届出

出会い系業者は、サービスを開始する前日までに、警察へインターネット異性紹介事業の届出をしなければなりません。

届出の内容は、氏名(又は名称)、住所、連絡先、URLなどの他に、児童でないことの確認方法が求められます。

解説児童でないことの確認とは?

児童でないことの確認とは、18歳未満の児童による出会い系の利用を防止するための措置です。

児童でないことの確認は、ユーザーに出会い系を利用させる前に必要で、その方法は以下に限られています。

  1. 運転免許証など、生年月日などの必要事項が写った画像などを受ける方法
  2. クレジットカードの登録など、児童が利用できない支払いの同意を得る方法

インターネット異性紹介事業の届出がない出会い系

インターネット異性紹介事業の届出がない出会い系業者は、罰則(6月以下の懲役又は100万円以下の罰金)の対象となります。

しかし、実際には届出をしていない出会い系が数多く存在します。一体なぜでしょうか?

届出がない出会い系が多い理由

それは、インターネット異性紹介事業の届出に記載が必要である、児童でないことの確認方法がネックとなっていると私は考えています。

児童でないことの確認方法は前述の通りですが、運転免許証などの画像を提出させる場合、不安に感じたり、面倒に思って、提出前にいなくなってしまうユーザーが多く存在します。

それは、出会い系業者にとっては見込み客を失うことになるため、多くの出会い系業者が届出をしないまま運営してしまおう、となるわけです。

また、児童でないことの確認方法はクレジットカードの登録でも可能ですが、そもそも出会い系サイトへクレジットカードの決済システムを導入すること自体が容易ではありません。昨今の出会い系の問題により、クレジットカード会社の審査も厳しくなっているためです。

いづれにせよ、インターネット異性紹介事業の届出がない出会い系が多い理由は、児童でないことの確認方法が起因していると思います。

届出がない出会い系は安全か

近年はチャットアプリなどの新しい出会い系も多く存在しますが、それらについてもインターネット異性紹介事業の届出の必要性はある、と私は考えています。

例えば、SNSはインターネット紹介事業に当たらないので届出は必要はありません。

問 いわゆるSNSは、「インターネット異性紹介事業」に該当するのか。

(答)

SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サイト)とは、一般に、会員制をとり、参加者が互いに友人を紹介し合うなどして、共通性を持つ新たな友人関係を広げるサイトのことを言います。このようなサイトは、サイト開設者がサイトの運営方針として「異性交際希望者」を対象としてサービスを提供していない限り、「インターネット異性紹介事業」には該当しません。
なお、サイトの運営方針として「異性交際希望者」を対象としてサービスを提供していないことを明らかにするためには、利用規約等においてその趣旨を明確にし、これに基づく措置がとられていることが望ましいと考えられます。

出典:「インターネット異性紹介事業」の定義に関するガイドライン

これを利用して「うちのは出会い系ではない!SNSなんだ!だから届出は必要ない!」というのが悪質な出会い系業者の主張ですが、ハッキリ言ってブラックですよね。

そういう出会い系に限って「出会い○○○」というサービス名でありながら、利用規約には「出会いを斡旋するものではない」などと書いてあったりと、もはや意味不明です。

インターネット異性紹介事業の届出がない出会い系は、警察の監視下に置かれていないことを意味するので、安全ではありません。

インターネット異性紹介事業にあたるサービスを提供していながらも、届出がないサイトやアプリは絶対に利用するのはやめましょう。

初めて利用する出会い系は、ンターネット異性紹介事業が届出済みかどうかをまず確認するクセをつけましょう。

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